コラム「人と経営」
新時代の競争 No.2
1.GAFAが米国を牛耳る
GAFAはグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社の頭文字をとった造語だが、米国での主要上場会社500社で、4社の株式時価総額が13.2%を占める。
米国で初めて、株式時価総額が1ヶ月前の8月2日に1兆ドルを超えたのはアップル。そして、この9月4日アップルを追いかけてアマゾンの時価総額が1兆ドルを超えた。
日本円に直すと110兆円超え。東京証券取引所での時価総額ランキングでのトップはトヨタ自動車で、9月7日現在で21兆5千227億円とダントツの1位(2位のソフトバンクは10兆9千405億円)。
2.新しいビジネスモデル
フェイスブックの創業年は2004年、今から14年前。グーグルは1998年、アマゾンは1995年。アップルは少し古く1976年。
インターネットが世に出てからの企業群だ。
4社それぞれのビジネスモデルが有り、新しいビジネスを展開した企業と言える。IT企業代表の4社だが、一般企業が手本に出来るのは一番歴史のあるアップルだろう。
アップルはメーカーで有りながら工場を持たないファブレス企業の代表。
今、日本の多くの企業が工場を海外に移転。しかし、それを自社で経営しリスクを抱えているが、アップルは提携企業に製造を委託している。
3.アップルの洗練されている戦略
アップルの凄さは、パソコンやスマートフォンをブランド化したことだ。
アップルストアはルイ・ビトンやティファニーなどのブランド店と変わらないクオリティーを維持している。
スマートフォンを高級化し、その価格を維持する。製品の品質、直営店、販売方法、広告まで一環してブランドイメージを保つ。アップルストアの日本風で言う坪単価は米国の小売業でトップだ。
そして、アップルが3年前に市場参入した時計(アップルウォッチ)は、憧れの時計メーカー、ロレックスの売上げを上回った。因みにアップルが世界で最も成功した時計メーカーになった。