コラム「人と経営」
マネジメントと変化 No.1
1,グローバル企業への道のり
ビジネス書、売上トップは依然「もしドラ」だ。ドラッカー人気が、一向に衰えていない。
2005年に亡くなってから早5年、未だに影響力がある。経営者で、大のドラッカーファンは、ユニクロの柳井氏だ。
ユニクロは、数千億円の売上規模になり、世界のアパレル大手が視野に入って来た。
グローバル企業への脱皮が、必須条件になる。スウェーデンのH&M、スペインのザラなどは、グローバルの展開で先を行く。
ドラッカーは、マネジメントを発明したと言われている。ユニクロが、トップダウン型の経営スタイルを続ける限り、マネジメントが確立しているとは言えない。柳井氏の影響力を、何時解き放つことが出来るのか、ユニクロの将来がかかっている。
2,マネジメントとは何か
マネジメントを管理と思っている方が多い。ドラッカーは、マネジメントを「組織を通じて成果を上げる、目標を達成する為の道具、機能、体系」と定義付けている。
ドラッカーは経営者に5つの質問を投げかける。
「我が社の使命は何か」、「我が社の顧客は誰か」、「顧客の価値は何か」「我が社の成果は何か」、「我が社の計画は何か」。それぞれ、簡単に答えられる質問では無い。
我が社は何をもって社会に貢献しようとしているのか、我が社の顧客は誰で、どのようなニーズに応えようとしているのか、我が社が達成しようとしている成果とは何なのか。ここからマネジメントが始まる。
3,変化の本質を読め
ドラッカーは、講演や著書の中で「グローバル化」について述べている。
「グローバル化」とは、期待感や価値観における根本的な変化だと。グローバル化の本質とは、ものの見方が変わることである。
中国を例えにすると、豊かになろうとする数億人の意識が変化している。
同様に、インドやブラジルなどの人々の価値観も変わりつつある。
インターネットによる変化は、「流通や市場の変化だけでなはく、経営理論を根底から変えようとしている」。顧客が情報を握り、コミュニケーションの大転換が起きている。早急にビジネスを定義し直すべきだ。
次号で、組織の成果を決定付ける変化について述べてみたい。