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政権交代の夏 No.1

column

コラム「人と経営」

政権交代の夏 No.1

1.新たな政権と官僚

この8月30日の衆議院選挙は民主党の大勝で幕が閉じる。大方の予想だ。
新政権が掲げているマニュフェストにマスコミは関心を向ける。行政サイドも政権交代を視野に動いている。

行政改革が出来るのか。既得権益を守ろうとする各省庁は、国民や企業を向いていない。
新政権がここにメスと入れない限り何も変わらない。

「官僚たちの夏」というドラマが放映されている。所得倍増計画を声高に発する故池田勇人首相が画面に映る。主役は、当時の通産官僚。彼らの活躍が日本の高度経済成長の礎を築いて行く様を感動的に描く。

2.民間は弱し、官吏は強し

短編を中心としたSF作家の故星新一氏が唯一書いた長編「人民は弱し官吏は強し」。
星氏の父親で星製薬の創業者・星一氏の伝記小説。
戦前、腐敗した官僚組織と闘い続けた星氏。圧力をかけ続ける官吏達。

この小説に描かれる官僚たちの遺伝子は、今の行政組織にも引き継がれているだろう。
権力を徹底的に使い、民間企業をいじめる。人民を軽視する。視点は我が行政組織の温存、継続にある。

「元気な組織はここにもある」で紹介したチョークをつくるN社。
会長は、福祉行政に苦言を述べる。折角省庁合併により厚生労働省が出来たのに、縦割り行政は今も続く。福祉年金と企業への助成金は別。枠組みを越えれば、もっと障害者雇用を中小企業が行えるだろうと力説する。

3.行革の成果は

某企業の創業者が、日本の官僚は優秀だ。安い給料で働いている。
中国のように賄賂も少ないと言う。本当にそうだろうか。例えば、助成金をばらまく。
それに群れる企業や団体。その支給決定をするのは行政窓口。

彼らにはノルマがある。予算が付いた以上執行しなければならない。決まった額を消化する。
そして、決められた事しか実行しない。

小泉政権時代の行革担当I氏は、某公団民営化の道筋を正当化する。
ムダ使いの多い某特殊法人の解散が決まったが、その直後に他の財団とくっつけて新法人に移行すると発表。結局は無くならない。

政権交代の夏に何も変化は起こらない。官僚たちがいる限り。

(Written by 川下行三 09/08/21)
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