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新たなマーケティング No.1

column

コラム「人と経営」

新たなマーケティング No.1

1.任天堂の快進撃

任天堂の決算が発表された。本業の儲けを示す営業利益が5552億円となり過去最高となった。但し、売り上げの9割近くを欧米で稼ぎ出した海外頼みの構造に不安が残る。

DSもWiiも現社長がリードした商品である。Wiiは2006年12月に発売された新型ゲーム機として全世界で2,500万台を販売するヒット商品に育った。

あなたの会社で、数年前の製品や商品が大黒柱に育っていますか。
製品ライフサイクルと言う概念がある。導入期から始まって成長期、成熟期、衰退期と順を追う。利益の大半を稼ぐ製品は成長期の真っ只中だ。

2.楽しみをつくる

任天堂はDSやWiiの投入で、ゲームの新しい遊び方を提案した。
対戦ゲームやロールプレイングゲームなど子供やマニアのファミコン追随型の遊びから大人や家族が楽しめるエンターティメント型へと。

家族の絆を深めるコミュニケーションツールとして、または楽しい時間を共有するライフスタイルへの提案であった。個室化や個電が当たり前の時代に共に笑い、歓声を上げることが出来る。

豊かに成りすぎた今だからこそ、新たな仕掛けや仕組みがいる。
単品では無く、複数の製品や商品、サービスをコーディネートする。一時の満足から段階的な満足へとユーザーも少しずつ成長する。

3.共に学び、共に成長する

ユニクロは単品コーディネートをするファッションだ。柳井社長自ら提案している。
特定のブランドで統一するのではなく、他のブランドと組み合わせる。ユニクロ一色ではなく、ジーンズは他のブランドと。

ユーザーはメーカーのマニュアル通りに使い満足をする、そんな時代は終焉を向かえた。
モノ申すユーザーがいる。または、自由な発想で商品を使いこなす。
一歩先を行く消費者が存在する。

マーケティングは市場環境変化への全社的な適応行動である、と言う。
ユーザーと共に学び共に成長する。ユーザーの変化に素早く気づき、提案する。
階段を上るように共に歩む。

(Written by 川下行三 09/05/11)
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