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持続可能な経営を目指せ No.2

column

コラム「人と経営」

持続可能な経営を目指せ No.2

1.上場を目指す中小企業

中小企業A社は、数年前に上場を果たした。その後、上場企業の頂点である一部上場に。創業者の二代目が順調に業容を拡大した結果ではあるが、従業員の努力も報われた。

しかし、その二代目に子供がなく、専門経営者を外部から招くこととなる。二代目は病死。上場企業の宿命である成長戦略を専門経営者は目指すこととなる。

企業のモデルとなる経営の賞を受賞し、発表された中期経営計画やその経営革新の道のりは、素晴らしいものであった。計画通りの実績を残せず、株価は低迷。専門経営者も去り、上場廃止へと進む。

2.老舗企業は持続可能な経営を

創業100年や200年の老舗企業が、周りに存在する。家族経営の枠を崩さず、または規模の拡大を追わず堅実に商売を行う。創業家は、経営の品質を保ち続ける。米国仕込みの経営分析や手法は必要ない。

東京にある創業300年の食品企業がある。江戸初期の創業、何代にもわたる歴史の積み重ねがある。創業の精神を守り、持続可能な経営を目指す。オーナーに成長戦略はない。

株式上場は選択肢の一つではあるが、目標ではない。老舗企業は看板や市場(顧客)、従業員、地域をこよなく愛する。それを追求するのに、やるべき事は資本ではない事をよく知っている。

3.優しさが持続可能な経営を後押しする

サステナビリティ経営は、環境に優しいだけではない。従業員にも、事業所がある地域にも、勿論、顧客にも。存在する事が歓迎されねばならない。

岐阜の山中にあるB社は、正社員もパート従業員も、その家族も分け隔てなく大事にする。決して売り上げを追わない。埼玉にある小売業のC社は、上場企業ではあるが、パート従業員にも自社株を分ける。

人間を中心に考える経営が、結局のところ長く続く企業の条件と言える。
自然に尊敬の念を抱く人たちが、組織の中心にいると、無理な成長を思考しない。人間の力は自然の前では無力だが、共存は可能だ。

これからのリーダーには目先の利益を追求するのではなく、未来に焦点を合わせて、想像力を働かせ経営にあたってほしい。

(Written by 川下行三 07/11/20)
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