コラム「人と経営」
世界の競争 No.1
1.スカンジナビア、北欧の国々
日本からは遠く離れたスカジアビナ諸島、北欧。ロシアの大地を超え、北極圏の森と水に囲まれた国々。その中核を成す国がスウェーデンとフィンランド。
世界経済フォーラムが発表した「2005年の世界競争力ランキング」でフィンランド1位、スウェーデン3位、デンマーク4位、ノルウェー9位、日本は12位に位置する。ちなみにアメリカは2位である。
このランキングは、世界の経営者1万人以上のアンケートと各国の経済指標を組み合わせて弾き出す。日本は2004年度から比べると順位を下げているが、北欧各国は安定し上位に顔を出す。
2.何が違うのか
米国は他民族国家として、今なお人口が増加している。スウェーデンは一時、少子化の道を辿ったが、様々な施策が功を奏したのと移民を受け入れてきたことにより活気を取り戻した。
街を歩くと有色人種が目立つ。比較的、アジアの人々は地理的なものもあるが少ない。人口900万人強のスウェーデン、人口500万のフィンランド。小国が故に世界との貿易に熱心だ。ワールドワイドな企業が多い。
IT先進国というイメージも強い。ネットショッピング、ネットバンキング、ネット申告などは当たり前。北欧各国のホテルや空港他、無線LANが整備され快適なネット環境が整備されている。
3.街の景色は豊かさを現す
高福祉・高負担、消費税・所得税が高い。しかし、医療費や教育費は無料。高齢者の生活に対する不安はない。街には若者も多いがハンディを背負った人々もよく見かける。
ショッピングセンターには生活を演出する類、例えばロウソクやテーブルクロス、様々なグラスなどカラフルで他種類の商品が並ぶ。自然は都会にも豊富で、緑と水には数分歩けば突き当たる。
高層ビル、喧噪とした市街は、この国々にはない。ストックホルム市内は建物規制が有り、高いビルを建てることが出来ない。調和のとれた建物の外壁、水面、湖に浮かぶ船。そこでくつろぐ市民。絵になる。